ESAT-Jの過去問と対策、都立高校受験への影響は?中学校英語スピーキングテストについて解説

中学生

中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)について説明していきます。

詳しくは東京都教育委員会のESAT-J特設ページもご覧ください。




実施方法

ESAT-Jはスピーキングテストなので音声で解答します。

受験者には、タブレット・イヤーマフ・イヤホンマイクが貸し出されます。
タブレットで問題を見ながら、マイクで解答を録音する方式です。

録音のタイミングは表示されるので初見でも大丈夫だと思いますが、過去問などを見て練習しておいた方が良いですね。

出題形式

令和4年度に実施された出題形式は、主に4つのパートに分かれています。

まず、こちらの動画で各問題のポイントを抑えましょう。

下の動画は令和4年度の問題です。
実際にやってみてどれぐらい対応できるか試してみましょう。

以下は、各問題へのポイントを独自にまとめてみました。
画像は一部の問題を抜粋したものになりますので、全ての問題は上の動画を確認してください。

Part A:音読

Part Aは、与えられた英文を読み上げる問題が2問出題されます。

数行の英文が表示されるので、それを読みます。
評価のポイントは、読むときの強弱や区切りになります。

ピリオドがあるところは一呼吸おくというのがわかりやすいですが、いわゆるスラッシュリーディングのような句などを意識した読み方もできればいいですね。
例えば、前置詞と名詞が不自然に空きすぎないとか。

あと、もちろん各単語が読めないとダメです。
そこまで難しい単語は出てきませんが、普段から読み方を意識しながら勉強をしておきましょう。

Part B:質問を聞いて応答する

Part Bは、イラストを見て答える問題です。
令和4年度は、1~3問目が質問に答える問題、最後の4問目はこちらから質問をする問題が出題されています。

例えば、ビルの各階に案内が書かれたイラストが提示されて、「Which floor is the restaurant on?」のように聞かれます。
この場合は、「It’s on the second floor.」のように答えるのが正解です。

ここでのポイントは、まず質問を聞き取ることです。
特に疑問詞の使い方が重要です。
これは質問をする際も同じなので、各疑問詞の使い方と答え方をおさらいしておきましょう。

いくつかの選択肢から答えるものが多いので、which(どれ?どの?)が使われる可能性が高いように思います。
また、その後に続く単語がポイントになってくるので、意識しておいた方が良いですね。
例えば、上記のように「Which floor~?」(何階?)で聞かれたら、それに対する答えを適切に答えないといけません。

Part C:ストーリーを英語で話す

Part Cは、イラストを見てそのストーリーを英語で説明する問題です。
令和4年度は、4コマ漫画のようなイラストを見て順に説明する問題が出題されています。

個人的には、難易度が高めの問題だと思います。
自由に答えるタイプの問題であれば、ある程度は自分の知っている語彙に合わせて内容を考えることもできます。
しかし、イラストの説明なので、豊富な語彙の中から適切なものを選ばないといけません。

文法の誤りは多少であれば問題がありませんが、意味を誤解されるような誤りは減点対象です。
例えば、細かいところですが、場所を表す前置詞などは重要になります。

日常的な出来事を英語で説明する練習が必要になります。

Part D:自分の意見を述べる

Part Dは、英語で説明された内容と質問について自分の意見とその理由を答える問題です。

英語の音声は2回流れて、その後に準備時間が1分あります。
メモを取ることはできないので、頭の中で聞いた内容と話したい内容を整理しないといけません。

令和4年度は、「学校でみんな同じ給食を食べるか、それぞれが違うものを食べるか、どちらが良いと思いますか?」という内容でした。
おそらくお題としては、学校生活や日常生活に関連するもので2択になるものが出題されやすいと思われます。

基本的には、意見を答えるパートと理由を言うパートで構成して続けて答えます。

意見を答えるパートでは、「私は~だと思います」というのを明確に答えましょう。
理由を答えるパートでは、最低でも1つの理由を答えないといけませんが、2つ以上の理由を答えても良いです。
豊富な語彙で答えることで評価は高くなります。

日本語で答えるのも難しい問題だと思いますが、例題にトライして練習しておきましょう。

ESAT-Jの結果と都立高校受験への活用について

ESAT-Jの受験は11月に行われて、翌1月には結果が確認できます。

都立高校を受験する場合は、中学校がそのESAT-Jの結果を調査書に記載して高校に提出することになります。

高校受験におけるESAT-Jの点数の比重は、今のところそこまで大きくはありません。

ESAT-Jは、AからFまでの6段階で評価されて、それが以下のように点数化されます。

A→20点
B→16点
C→12点
D→8点
E→4点
F→0点

この点数を都立高校の一般受験に加点します。

例えば、学力検査の得点と調査書点(いわゆる内申点)が7:3の都立高校の場合…。

学力検査は5科目500点満点のテストを700点に換算します。
調査書点は9科目45点満点の評定を、副教科は2倍にして65点満点にして、それを300点満点に換算します。

これらの700点+300点に、ESAT-Jの20点が加算されて合計1020点満点で判定されます。

ESAT-Jの比重は大きくありませんが、学力検査で約14点分、調査書点で約4評定分と考えれば大きいかもしれません。

都立高校受験への活用については以下のPDFもご確認ください。

ESAT-Jの過去問

実際にESAT-Jで出題された過去問は東京都教育委員会の特設ページでPDFファイルが公開されています。

■令和5年度
問題スクリプト
解答例

■令和4年度
問題スクリプト
解答例
採点基準

また、プレテストを含む過去問と動画は以下のサイトにまとまっています。
動画を使いながら練習しておきましょう。

答えるだけでは意味がありませんので、その内容や発音・発声を誰かに確認してもらうことが重要です。

保護者の方や英会話教室・学習塾などで確認をしてもらって、より良い解答ができるように頑張りましょう!




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